独女のプアリッチLife

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小説【すぐ死ぬんだから】が面白い!意識高い系品格老人とセルフネグレクト

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外見は間違いなく心に作用するので

中身と同じくらいに大事だと思っているるみです、こんにちは。

とても面白く痛快な本を読んだので紹介します。

今月文庫化されました。

 

 

内館牧子著:すぐ死ぬんだから

 

 

あらすじ

御年78歳のハナは60代に入ったら、男も女も絶対に実年齢に見られてはならない!

をモットーに生きる意識高い系マダムである。

老人然とした身なりの同世代に心の中で毒づき

絶対にあんな風にはならない、なりたくないと服にも化粧にも気を遣う。

そんな若々しい自分を「自慢の妻」だと家でも外でも恥ずかしげもなく口にする

夫の岩造(いわぞう)と仲睦まじく幸せに暮らしていたが・・・

 

こちらNHKでドラマ化されていた事を、さっき知りました。

1日で一気読みするほど引き込まれる内容&読みやすさだったので

映像化されても面白そうです。 

~ネタバレなし感想~

ストーリー展開に言及しない感想からね。

とにかく主人公が痛快で魅力的なキャラクターでした。

とにかく見た目が大事

これって私の親世代が主人公のお話なんだけれど

どんな風に年を重ねていきたいか、凄く考えさせられるわよ。

ハナの歯に衣着せぬ心の声がかなり毒舌。

ゾロゾロ歩く老いた一団を

「虫の一群に見える、友達だと思われたくない」っと言ってみたり

人の容姿に対しても「ブス」とか「貧相」とか敏感に反応する。

ハナのこの部分に関しては

読書メーターで批判的なご意見の方が見受けられました。

意識高い系なのは大いに共感するけれど、ちょっと他人の身なりに関して

アレコレ思い至り過ぎではありますwww

私だって心の中で

「痩せたら絶対美人なのにもったいないな~~~」とか

「もっとお洒落すればいいのに~~~」とか、他人に対して思う事はあるし

ごく稀に

「ブスのくせに偉そうにふんぞり返ってんじゃねーよっ!性格もブスだな!」

なんて毒を吐くことも、そりゃまぁ・・・あるけれど

基本的には「人は人、自分は自分」

自分に一番興味があるし、いい意味で他人に無関心でありたいので

ハナのように他人の服装をいちいち細かくチェックしている様は

少し行き過ぎに感じたかなぁ・・・

私が綺麗だと私がハッピー♪ 他人がダサダサでも気にしな~い!

こういうスタンスの方が楽だと思います。

セルフネグレクト

よくナチュラルが一番とか、シミやシワも美しいとかいう人がいるけれど

ハナはそれらを綺麗ごとだとバッサリ切り捨てています。

老いることは美しいの対極だと、だからこそ手をかけなければならないと。

ハナは美容整形こそしていないけれど、ファッションだけではなく

ヘアースタイル(ウィッグ)、ネイル、スキンケア

トータルで頑張っているの本当に素晴らしい!

ナチュラルが一番よりも「そんなの綺麗ごと、老いる事は退化して行く事だ」

って意見の方が私は説得力があって好きです。

老いに任せて生きるより出来る範囲で抵抗したいですwww

他人に何と言われようとね。

本当はお洒落したいのに人の目を気にして諦めている人も

一定数いそうじゃない?

田舎だと特に用もないのにちょっとお洒落したら

「あのばーさん色気づいてどうした?」とか噂されそうですもん(苦笑)

そんなの言わせておけばいいんですよ。

 

そしてこの本を読んで初めて知った言葉、セルフネグレクト

自分で自分を放棄する

自分に手をかけず外見を放りっぱなしにすること。

年を取る事でいろいろな事が億劫になり、楽を選びがちになり

どんどん自分の身なりがどうでも良くなっていっちゃうんだって。

相当重度の状態に使う言葉みたいなので

加齢でお洒落しなくなったからと言って

必ずしも当てはまる言葉ではないようです。

ただ…高齢の親がいる場合、セルフネグレクトになっていないか?

その傾向は無いか?気にかける必要はありそうですね。

 

何処まで外見に手をかけるか、意識高く年を重ねていくか?老人の品格とは?

 そんな事を考えるキッカケをくれる本でした。

アナタはどんな風に年を重ねたいですか?

 

~ネタバレあり感想~

ここからネタバレありですのでご注意ください!!!

 

序盤仲睦まじい高齢者夫婦の生活にほっこりして

ハナと夫の岩造が夕日の中2人並んで歩いている描写に涙しちゃったりして

(なんせ30代で未亡人になったので、こういう描写は憧れなのです)

岩造が急逝後、愛人やら36歳の隠し子やらが発覚する怒涛の展開には

 

さっきの私の涙返せ~~~!

 

ってなりましたね。苦笑

40年以上、たったの1度も愛人の存在を妻に悟られないって凄くないですか?

岩造ってば真面目だけが取り柄みたいな序盤の印象から一転

かなり器用な男ですよ。愛妻家だと信じて疑わせないってたいしたものです。

何も疑っていなかったからこそショックも大きいとは思うけれど

何度も不倫がバレてそのたびに悶々と苦しんでるって妻も

世の中には居るわけで・・・簡単に離婚しない世代だとも思いますしね?

うーーーん、どちらが良いんでしょう? (ノω·`o)ドッチモヤダ…

 

愛人の方にしたって40年以上、たったの1度も影も形も気配さえも

見せなかったんですよ?

チラッと影くらい見せたろか~って気持ちになっても不思議じゃないです。

普通なります、きっと・・・

昔は慰謝料請求される危険性とかあまり考えなかったと思います。

不倫している人って意外と黙っていられない人間が多いし

「実は私、不倫してるんだよね」って余計な告白をしたがるものです。

愚かな匂わせ行為に走る芸能人もいましたよねぇ?

そう考えるとこの愛人、愛人の鏡なんですよ。

この点に関してはハナも「たいしたもんだ」と感心してましたもん。

 

岩造の死後、一人で生きて行く事に前向きになれず

「早くお迎えが来て欲しい」と弱気になり

大好きだったお洒落も億劫に感じ、セルフネグレクトになりかけていたハナですが

40年以上自分をだまし続けていた夫への怒りに満ち満ちて

捨てられなかった岩造の大事なモノや仏壇まで処分したり

死後離婚について調べたり・・・

気が付けば怒りは生きる活力、源へと変化していき

どんどん元気になっていくのよ。

愛人と対峙する場面なんかは

かなりキツイ事も言うけれど長年裏切られ続けてきたんだし可愛いものかな。

真っ当な意見ですしね。

 

岩造の真実は普通に考えてアウトですけど

多分ハナの事も愛人の事も本当に大事だったんだろうなとは思いましたね。

40年以上どちらも手放せなかったのですから。許しませんけど。

善し悪しはともかく、同時に2人を同じように愛せる人って多分いるのでしょう。

岩造に下された最大の罰と言えば・・・

お盆に帰る場所が無くなったことでしょうね。

この本は長年連れ添う夫婦の在り方について考えるキッカケにもなるでしょう。

こちらもおススメ

【すぐ死ぬんだから】が私の親世代のお話なら

【老後の資金がありません】はまさにアラフィフ世代にドンピシャな内容です。

 

老後を見据え計画的に貯蓄してきたはずが

不測の事態でどんどん貯蓄が減っていくのよ。

昨年読んだのだけど、本当に面白かったの♪

コメディチックに描きながら少しのサスペンスもあり

ヒューマンドラマでもあります。

40代50代には特にお勧めだし骨身に染みるストーリーですが

もっと若い世代にも是非読んで欲しいおススメの1冊です。

人生でのお金のかけどころなど、今までの当り前を

改めて考えるキッカケになると思います。

なんと10月には天海祐希さん主演で映画が公開となりますよ

 

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